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あなたの望みをおしえてほしい

  • violeet42
  • 2016年11月14日
  • 読了時間: 14分

μ'sが存在しない世界線の話。生徒会長じゃない絢瀬絵里。

「廃校になるって噂されてた音乃木坂、新入生増やすためにスクールアイドルはじめた子たちがいるんやって」 「ふうん」 「なんか青春って感じやね」

 青春、そんな言葉でこの退屈な3年間を括らないでほしい。こんな檻のような校舎で毎日毎日単調な日々を送ることに、一体なんの特別な意味があるのだろう。どんなに抗おうとしても私たちは教室の中で囲われて大人たちから足並みを揃えることを要求される。誰かが歩調を早めたら走って引き止めなければならないし、誰かが出遅れてしまえば待ってあげなければいけない。そんなことに意味なんてないのに。

「そんなんで栄養足りるん?」 「関係ないでしょう」

 文庫本を片手にサンドイッチをつまんでいたら、お弁当を広げた東條さんが呆れたような声を出した。

生徒が騒ぐ声が微かに聞こえてくる。どこもかしこも騒がしい昼休みに一人静かに過ごす場所を探していたら、この不要な備品があちこちに置かれ倉庫のような空き教室に流れついた。クラスメイトと不毛な会話をしながら昼食を一緒に食べることが白々しくて嫌だったのに。

「うちの卵焼き、あげよか?」 「いらないわ」

 この委員長はいつも前触れもなくやってきては私に関わって、クラスで浮いている私の足並みをみんなと同じ歩調に合わせようとしてくる。そうやっていつだって誰かのために気を配るこの委員長が、私は嫌い。

「絢瀬さん、予鈴鳴ったよ?」 「しってる」

 そんなことわかってる。あなたが手を差し伸べなくても。あなたが差し伸べた手を掴んだ誰かは、どれだけあなたに報いた?

「あんまりサボったら、」 「放っておいて」

 机に顔を伏せて仮眠の体勢になった私に、控えめな声量で東條さんが声をかける。

「癖がつくと治らんから、ほどほどにな」

 癖がついているのは誰? ほどほどにするのはどっち? 私はとっくに気づいた。誰かの期待や想いを受け止めて、それから、それから、  一人残された空き教室でゆっくりと目を閉じた。

 私の3年間は、この青春は、  無味乾燥で色がついていない。

 退屈な5限の授業を毎度のようにサボタージュすれば流石に教師も黙っていなかった。よりによって苦手な古典の課題を出されて、放課後の教室で頭を抱えていたら横から聞き慣れたうんざりする声が聞こえてきた。。

「早速バチがあたったんやね」

 残っていた数人のクラスメイトにさよならと挨拶を交わして東條さんは隣の席に腰掛ける。出入り口のところで立ち止まって好奇の目を向けてきたクラスメイトをひと睨みしたら慌てて出て行った。

「そんな態度、とったらあかんよ」 「じろじろ見られるのは趣味じゃないの」 「みんな、絢瀬さんと仲良くしたがってるから」 「どうでもいいわ」

 自分の容姿が恵まれていることくらいわかっている。でも所詮これは器でしかない。そんなものに惹かれて群がってこられても煩わしいだけ。

「うち、古典は得意なんよ」

 当たり前のように私の課題を手伝おうとするこの人に一言いってやろうかと思ったけれど、どう頑張っても一人で片付けられそうにないから黙って課題のプリントを差し出す。

「玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする」

 さらさらと綺麗な文字で和歌をノートに綴る流れるような仕草をぼんやりと見ていたら、東條さんが静かに詠みあげた。

「え?」 「ほら、この部分の和歌。これは有名な和歌やから絢瀬さんも訳せると思ったんやけど」

 たしかに何処かで聞いたことがあるかもしれない。でもこんな和歌は他にも似たようなものが数限りなくあるし、そもそも興味もない。

「わからないわ」 「うーん、じゃあまずはこの単語は、」

 お節介な委員長に手伝ってもらって、なんとか課題の空欄を全て埋めることができた。はあ、とため息をついたら隣で微かに笑われた。

「今度から真面目にせんと」 「今日はツイてなかっただけ」 「じゃあ占ってみる?」

 東條さんが制服のポケットから出したのはタロットカードで、目の前にそっと差し出してきた。

「占いなんて、本当に信じてるの?」 「どうやろうか、当たらんでも道標を示してくれるのはありがたいやん」 「馬鹿馬鹿しい」

 そんなものに頼っても明確な答えなんて返ってくるわけないのに。頼るものを履き違えているこの人は、いつ気がつくのだろう。

「まだ帰らないの?」

 勉強道具を鞄に入れて立ち上がれば、東條さんは帰り支度すらしていなくて思わず疑問を口に出した。

「クラス委員の仕事が残っとるから」

 厄介事があるなら私になんて構わなければいいのに。この人はいつもそうだ。私じゃなくても誰にでも優しくて平等で自分のことは後回しにする。

「また明日な」

 にっこり笑って告げられた挨拶を無言で受けとって、そのまま強く教室のドアを閉めた。  みんなの幸せを願うこの人の幸せは、いったい誰が願うのだろう。こうやっていつだって誰かのために犠牲になるこの人から、私はどうしても目が離せない。

「占いなんて、本当に信じてるの?」

 こともなげにうちの心をえぐるこの人は、周りの期待や羨望に疲れ果てて一人で歩くことを選んだ人。

 占いなんて信じてるわけない。だってなにかに頼ればなにも考えなくていいから。言い訳や逃げ道があれば誰のせいにもしなくていいから。成績は優秀なのにいつも授業をさぼって周りと馴れ合おうとしない絢瀬さん。クラスメイト達は羨望と嫉妬のまなざしを向けつつも、馴れ合い群れることを拒絶する彼女の鋭い眼差しは誰一人として懐に踏み込ませることを許さない。

 1年生の頃は不器用ながらも今よりもっと人当たりが良かった。2年生の頃は周りからの注目を避けて期待に応えることに怯えていた。絢瀬さんが頑なになっていくのを目の当たりにしていたのに、どうしたらいいのか分からなくてどんな言葉をかければいいのかわからなくて、ただただ見守ることしかできなかった。

 なんでもいいからとすがりついたタロットカードはただの現実逃避。狭い教室の中でクラスメイトが「一緒」に縛られ互いを牽制し合っている中で、彼女だけが早く大人になろうともがいている。うちは絢瀬さんみたいに強くも気高くもない。

 最近よく眠れない。目を閉じても意識だけははっきりと覚醒していて、いろんなことをぐるぐると考えているうちに気がつけばいつも夜が明けている。  クラスから最低1人は義務で参加しなければならない清掃ボランティアは、結局誰も立候補がいなかったのでクラス委員のうちが参加することになった。

「あの、先輩」

 参加票を提出するために職員室へと向かう途中の廊下で急な目眩に襲われて歩みを止めれば、知らない後輩に声をかけられた。5人組の内の1人がもじもじとうちを伺う様子をみてああいつものか、と頭を回転させてすぐに笑顔を貼り付ける。

「あの、これを、絢瀬先輩に」

 恥ずかしそうに顔を赤らめながら渡された手紙は、これで何人目だろう。

「渡しておくな」

 微笑みながら応えれば後ろに控えていた取り巻きの女の子たちが騒ぎ出して、まるでノイズのように聞こえた。  絢瀬さんは誰も見ていないの。自分しか見ていないの。

「これ、絢瀬さんにって渡されたんやけど」 「そう」

 いつもの空き教室で静かに昼食をとる絢瀬さんに、午前中に預かった手紙を渡せば気のない返事とともに乱雑にポケットにしまった。

「モテモテやん」 「興味ないわ」

 絢瀬さんが本当に無関心な目で虚空を見つめていたから思わず笑みが零れる。

「毎回返事が大変やね」 「したことないわ」 「そうなん?」

 知っている。誰の想いも受け止めずに自分のことで精一杯なあなたは、自分の視野の狭さに気づいていない。

「大体、私は、」

 頭が痛い。絢瀬さんの言葉が遠くに聞こえる。今度はさっきよりも激しい目眩が襲ってきて思わずしゃがみこんだ。血の気が引いて呼吸が浅くなる。

「東條さん?」

 ほら、絢瀬さんが不審そうにうちを見ている。立ち上がらないと。こんなみっともない姿を見せて誰かに迷惑をかけたらいけない。

「…なんでもないんよ」

 なんでもない、大丈夫、気にしないで。うちに割く時間なんてもったいない。うちの「ほんとう」に目を向けなくていいから。みんなには迷惑をかけないから。

 うちがここにいることをただただゆるしてほしい。

「東條さんっ!」

 絢瀬さんがいつもと違う驚いた顔でうちに駆け寄ってきたから、大丈夫と口にしようとしたらうまく声が出なくてそのまま意識が遠のいた。

 誰かがうちの右手を遠慮がちに握っている。まるでうちに目を覚ましてほしくないみたいなそんな控えめな触れ方で少しだけ震えていた。優しく繊細にふれてくれるのはだれ?  ずっとさわっていてほしい。うちのこの手を離さないでほしい。ひとりはだれだってさみしいよ。うち、なんでもするから。

 ゆっくりと意識が覚醒して目をあければ、窓から見える景色が赤みがかっていた。重たい右手は作り物みたいに冷たくてぎゅっと握りしめる。

「寝不足と疲労よ」

 すぐそばで絢瀬さんがパイプ椅子に腰掛けていた。

「うち、あの、」

 なんで絢瀬さんが?

「急に倒れたのよ」

 読んでいた小説を膝の上に乗せて、絢瀬さんが疲れた顔でうちを見る。

「あ、清掃ボランティア…絢瀬さん今何時か、」 「私が代わりに行ったわ」

 そんな。うちが任された役目なのに、うちがやらなきゃいけない仕事だったのに、絢瀬さんに押し付けてしまった。

「ごめんな、迷惑かけて。うちのせいで、」

 誰かの負担にはなりたくない。うちのせいで誰かがなにかを我慢するのはいやだ。どうすればいいかわからなくて困ったように笑えば絢瀬さんがいきなり立ち上がった。

「そうやって人の顔を伺って、なんでも請け負うのは楽しい?もう持ちきれないじゃない。余裕なんてないじゃない。辛いのに笑顔貼り付けて煙に巻いて、あなたは結局どうしたいの?」

 うちは、どうしたい?

「うちは、」

 ほんとうのことを言って嫌われたらどうしよう。だれかを傷つけてしまったらどうしよう。だれも相手にしてくれなくなったらどうしよう。それなら、

「うちは、みんなが笑顔になってほしいだけやから。だれかの迷惑にはなりたくないんよ」

 喉の奥が締め付けられるみたいに詰まって息がうまくできなくて苦しくて、でも、それでも、なんとか絞り出した答え。

「もう…っ、偽善者ごっこに付き合わされたくない」

 絢瀬さんが吐き捨てように告げて、うちに背を向けた。

 可笑しくて可笑しくて笑みが零れる。

 いややな、絢瀬さんには、一番きらわれたくなかったのに。

 倒れるくらい追い詰められて、それでも大丈夫だと笑うあの人はどうしようもなく臆病だ。いつもの偽物の笑顔を貼り付けていない寝顔は、たとえそれが苦しげな表情であってもありのままでいられるなら、どうかまだ目を覚まさないでいてほしい。恐る恐る触れた手は冷たくて、こんな細くて小さな手が、たくさんの誰かを救ってきたかと思うと胸が締め付けられる。

 もう持てないじゃない。たくさん背負っているじゃない。ごめんなさい、だなんて謝ってほしくなかった。ただありがとうって甘えてほしかった。私はあなたが、

 あの日以来、東條さんは私を避けるようになり私たちが会話を交わすことはなくなった。東條さんが歩み寄らなければ簡単に途切れてしまう程度の関係で、私は一体どうしたかったのだろう。あの人に気づいてほしかった。いつもいつも唐突に現れてはいつの間にか隣に佇んで笑っているあの人がいないだけなのに、それだけなのに。  一人空き教室で昼食をとるのはこんなにも味気ない。 先日の課題のプリントに綴られたあの人の綺麗な文字をそっと指でなぞる。

 和歌、綺麗な文字。頭の片隅で霞がかっていたものがはっきりと晴れた。あの時、あの想いは、あの人のものだった。なにをやっていたんだろう私たちは。こんなに回り道をしてお互いに気づこうともしなかった。

 私の3年間は、

 ぎゅっとプリントを握りしめて、そのまま空き教室を飛び出した。

 いるはずの教室に東条さんの姿はなくて、走って走って校舎中を走り回ってやっと見つけた場所は体育館裏だった。後姿を確認して声をかけようとしたら5人組の生徒と話をしていてそっと様子をうかがう。

「あの、絢瀬先輩から、手紙の返事とかもらってませんか?」 「ごめんなあ。もらってないんよ」

 申し訳なさそうに頭を下げる東條さんの背中を見つめてぐっと歯を食いしばる。

「本当は、手紙渡してないんじゃないんですか」 「渡したんやけど、あの、」

 取り巻きの女の子たちが東條さんを囲んで問い詰める。 自分は何一つ悪くないのに、困った顔で諦めたような顔で謝る東條さんの腕をつかんで輪の中から引き離した。

「こんなことするくらいなら自分で私に渡せばいいじゃない」

 輪の中心にいた女の子に、まっすぐに言葉をぶつけた。人の手を借りておいて、その人間を引きずりおろそうとするのはお門違いだ。呆然と立ちすくんでいる女の子の横を通りぬけて、そのまま東條さんの手を引いて空き教室へと引き入れる。空き教室のドアを背中越しに閉めたら予鈴が鳴った。

「絢瀬さん、午後の授業が、」 「こっちを見てよ」

 うつむいて私を見ない東條さんの表情を見せて。保健室でのことが心に引っかかっているなら私に話して。

「なんで言わなかったの?」 「さっきの後輩のことならうちは、」

「玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする」

 くしゃくしゃになったプリントを東條さんに突き出せば、びくりと肩が震えた。

「知らないなんて言わせない。入学してすぐ、私の机の引き出しにそっと挟み込まれていた和歌よ。ずっと忘れてたけどこの綺麗な文字で思い出したわ」

 これが唯一、だれに頼まれたわけでもなく直接もらった差出人不明のラブレター。こんな臆病なやり方で自分の想いだけを昇華させようとするなんてずるい。

「うちは、ただ…」 「東條さんは、どうしたいの?」

 床を見つめて顔を上げてくれない東條さんをじっと見つめて答えを待つ。

「うちは誰かの負担には、」

「東條希…っ!」

 ここまで来てまだ逃げようとするこの臆病な人の、大切な人の名前を強く強く叫んだ。あなたがあなたでいられるためにわたしは叫び続けるしかない。わかってもらえるまで何度も何度も。声が枯れてもいいから。

「東條希、建前なんて捨てなさいよ。たとえみんなが嫌ったとしても私だけは、希に寄り添うから」 「そんなことできるわけないやん…っ…うちはただ、皆の幸せを、」

「じゃあ希は?希はどうなるのよ。みんなが幸せになりさえすれば希は傷ついていいの? 我慢したままでいいの? 冗談じゃないわ。私は希に幸せになってほしい」

 うつむいたまま肩を震わせる希の目の前にゆっくりと差を差し伸べた。ずっとずっと口にできなかった言葉たちにありったけの想いを乗せる。

「私の3年間は、この3年間は、希と出会うために会ったんだって思えば無駄じゃなかったわ。かけがえのない時間だった。怯えたり逃げたり傷つけたり意地を張ったりしながら前だけを向いて進んできたけど、希がいたから私は立ち止まらずにすんだの。そんな希を好きになれて本当に良かった」

 お願いだからどうかこの手をとってほしい。私に希を救わせてほしい。

「うちは、ずっとずっと自分の居場所を、探してた。みんながうちを試しているような気がして、みんなの望みを叶えることで、手助けをすることで、許されてる気がしてたんよ」

 大粒の涙を流しながら恐る恐る「ほんとう」を私に見せてくれる希は、この世のなによりもかけがえのないものだと思う。こんな弱さを隠して、一人でうずくまって痛みに耐えていた希がとても愛おしい。

「本当は、想いの詰まった手紙を、渡してくれって頼まれるたびに…自分の好きな人に誰かの想いを届けるたびに、悲しかった。うちやって絢瀬さんが、好きやのに…っ」

 震えながら戸惑いがちに差し出された手を私はしっかりと掴む。

「名前、呼んで」 「え、り…」 「もっと呼んで」 「う、…っ…絵里……っ」

 駄目になる前に、完全にすれ違ってしまう前に救い出せて、本当によかった。

「絵里が、うちを知る前から、うちはずっと好きやったよ」 「うん」 「絶対に叶わんって、欲しがったらだめやって思ってた」 「うん」

 誰にでも手を差し伸べて自分だけを犠牲にしていた偽物の女神様。仮面を外せば頼るのが下手で甘えるのが下手な優しい女の子だった。泣きじゃくる希をあやすようにそっと抱きしめればおずおずと希が腕を回してくれてぎゅっと腕に閉じ込めた。

「こわがって回り道してお互いに気づかなかったのね」 「そうやね」

 希に出会えてよかった。私の青春はこの想いを成就させるためのものだった。

「うち、授業サボるんはじめてや」 「いいじゃない。2人でこれまでの3年間の埋め合わせをしましょう」

午後の授業を教える教師の声が微かに聞こえてきて、2人で顔を見合わせて笑った。

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