たったひとつの月になりたい
※援助交際ネタ注意 「こんなにもらってええの?」 「ええ、いつも楽しませてもらってるから」 そういってうちのむき出しの肌に一つだけキスを落として皺ひとつないシャツをサラリと羽織る絵里さん。 「今度は希ちゃんがひとりでしてるところが見たいわ」...
運命じゃないひと
希ちゃんがふいに絵里ちゃんの名前を呼んだ。 「なあに?」 「ちが、……ごめんなさ…っ、」 よりによってセックスの時に呼ばなくてもよかったのに。ああ、セックスだから呼んだんだよね。 「もっと呼んでくれる?」 「ことり、ちゃ……っ…」...
こんにちは薄情 さよなら恋慕
「りん……っ…」 かわいいね、ただ本当のことを言っただけなのに、真姫ちゃんが急にいつもの態度をひっこめて顔を赤くしたから少し調子にのっただけ。汚いって嫌がるかなと思ったのに、教室の床に押し倒したら抱きついてきた。 「りんのこと、好き?」 「…う、…っん………あっ…」...
やさしい不機嫌
※生理ネタ注意 「さわらないで」 そろそろ帰るねって、シーツに包まった真姫ちゃんの肩に触れようとしただけなのに。冷たい拒絶。 真姫ちゃんは月に一度、こうしてなにもかも投げ出して眠りにつく。 「まきちゃん」 「なに」 「お腹、つらい?」...
枕の下は鬼門やで
「ねえ、希。百合ってなに?」 「えっと、その…」 ニコニコしながら専門用語を口にする純粋な親友に対して、うちはどうすればいいかわからず泣きたくなった。 えりちがテスト勉強をしようと持ちかけてきて、それならばとうちの家で勉強会をすることになった。本当はにこっちも誘って3...
やわらかい夜
あざといくらいに媚びを売って、頭が悪そうな女だと思ったのが第一印象。甘ったるくて鬱陶しい。女として確実に私よりも下だと目にも留めていなかった。 「もう酔ったんですか?」 女子校の制服バトルの一件から、度々食事をするようになった。デザイナーとプレス、同じチームではあるけれどこ...
あなたから熱くなれ
ほんとうの物語をおしえて 4 「んっ……えりち、」 「裾、ちゃんと持ってて」 「んっ…ぅ……ごめ、ん…っ」 ブラウスの裾を希に持たせて、ブラを押し上げて真っ白な胸を露わにする。そして桜色の先端に顔を近づけてゆっくり吸いついた。...
ホウレンソウは正しくね
新社会人として働き始めてもう4ヶ月。仕事にも慣れてきて少しずつできることが増えてきた。目覚ましの電子音に起こされてぼんやりする頭をなんとか覚醒させる。お弁当を作って朝食を食べて歯を磨いて化粧をして着替える。もうすっかり気持ちが仕事モードに切り替わって弾んだ気持ちのまま玄関の...
痛みだけが真実でした
人妻の希と大学生の絵里の不倫話 ※ふたなり注意 「希さん……?」 バイトが長引いて疲れた体を引きずりながらアパートに辿り着けば、希さんが私の部屋のドアの前でうずくまっていた。ドアの横にひっそりと設置されている切れかけの外灯がちかちかと頼りなさげに希さんを照らして、駆け寄って...
世界を閉じ込めた夜に
※ふたなり注意 「はじめまして、絢瀬さん」 にっこり笑って差し出された手を、私は握り返すことができなかった。この穢れを知らない綺麗な手に触れてはいけない。触れてしまえばきっと、 希に初めて出会った時、希という存在を認識した瞬間から私の世界がめまぐるしく動き出した。それなのに...